仕事でのADHD上司との付き合い方
みなさんはADHDをご存じでしょうか?
正式名称は、 「注意欠如・多動症(ADHD)」と言います。人により様々な症状がありますが、なかでも「注意力に問題が生じる・落ち着きがない」などの特徴のADHDは成人の3~4%が持っていると言われています。
私はADHDの上司2名と3人でプロジェクトを立ち上げた経験があり、その時経験したことをご紹介します。私も悩んでいた時にネットでいろいろ検索しましたがレアケースのようで、責任のあるポジションで判断をする上で意見を優先させなければいけない相手の場合の事例がなかったので、私と同じ立場で悩んでいる方の助けになればと思います。
私の経験では、自分のミスを絶対に認めずに失敗を繰り返している自覚のないタイプでした。
私が経験したところでは、
- 時間を守れない
- 任せた仕事が90%できていない。できても100%間に合わない。
- 話した内容、打合せした内容は9割方覚えていない。
- 難しい話になると話を聞いていない。
- やりたいことはたくさんあり、アイデアを出すが方法を考えていなく非現実的。いざ任せると自分ではできなく周りの負担が増える。
- 思ったらすぐ行動してしまう。
- しかし、先の想定ができない。下のバイト等のメンバーでも想定できているので信頼が得られない。
- 注意と反省を促すと言い訳を重ね人のせいにする。
もちろん人の性格にもよるかと思いますが、大きくまとめるとこのような感じでした。つまりこれらの対応をしながらほぼ私1人でプロジェクトを立ち上げるということです。
私の場合、その上司の発言権が強いのでかなり振り回されることとなりました。
その時期は、十数名の生活もかかっているのにあまりの無責任さにイライラして毎日頭痛に悩まされ薬を飲む生活となっていました。もう限界で自分が変わるしかないと決意し、考え方を変えることにしました。
・仕事を分担していた | ・任せてある仕事はできる期待をしない。自分でその仕事も行うようスケジュールに入れる。 |
・時間通りに来ないことにいらだっていた | ・時間通り来ると思わず1人で仕事に取り掛かり、来る前に終わったら自分のスケジュール通り別の仕事をするようにした。 |
・話を聞いていない。締め切りを過ぎて言い訳をされる。 | ・重要な話はメールやチャットで行い、確認の証拠をとる。証拠をとっても覚えていると期待しない。 |
・アイデアを出すが、方法を考えていない。 | ・客観的に可能な意見でない場合は、こちらが動かなければできないので実現させない。 |
・思ったらすぐ行動してしまい、周りが予想できてる通りの失敗をして、尻拭いの仕事が増える。 | ・自分で後処理をしてもらう。手を差し伸べず責任感を持ってもらう。 |
・言い訳を重ね人のせいにする。 | ・ニュース等の、部下のせいにする人間の社会的評価を客観的に教える。 |
これらを行うことによって、私のメンタル的にだいぶ楽になりプロジェクトは軌道に乗せることはできました。プロジェクトの成功はもちろん私だけの力ではなく、バイト等を含むメンバーの協力によるものでしたが、後から聞くと上記の私の悩みや行動を見て自分の仕事を超えてまで協力してくれたそうです。
まじめに考えすぎると自分の体調や精神に不調をきたしてしまいますので、ある程度割り切って行動することも大切だと思います。部下や新人でしたら責任をもって指導する等の違ったアプローチになったと思いますが、私の場合は向こうが上の立場でしたのでこのような考え方に至りました。
あまり経験することができないことなので、「良い経験で後々自分の力になる。」とポジティブに捉えることが重要だと思います。もちろん相手も一生懸命仕事をしていらっしゃるのでいろいろと尊重することも大切です。
同じような経験をされている方は、この記事で現状を乗り越えるのにお役立ていただければと思います。